初代院長について

 

本田良寛初代院長

本田良寛初代院長
 
・生没年
 大正14(1925)年2月27日大阪府大阪市城東区西鴫野生まれ、昭和60(1985)年7月1日没。

・学歴
 鯰江幼稚園⇒偕行社附属小学校(追手門学院小学校の前身)⇒八尾中学⇒八尾高校⇒徳島医専⇒(徳島医専廃校後により転入学)⇒大阪市立医学専門学校(現・大阪市立大学医学部)

・経歴
 昭和24年医院を開業していた父親が亡くなり、城東区の医院を継いだ後、自宅から10分の大阪城東側に戦後に出現した集落(※1)の住民たちと約10年間心温まる交流を続け、集落の解散にまでこぎつけたエピソードの持ち主。
 昭和45年からは、父の代から40年間続いた医院を閉院し、西成区の愛隣総合センター内に完成した大阪社会医療センター付属病院の初代院長としてあいりん地区(釜ヶ崎)で日雇い労働者たちへの医療に献身的に従事し、“赤ひげ先生”、“りょうかん先生”と慕われた。

・著書
「にっぽん釜ヶ崎診療所」(昭和41年、朝日新聞社)、「釜ヶ崎かて明日がある」(昭和47年、日新報道)などの著書がある。

・主な受賞名
大阪文化賞(昭和41年)、昭和55年に「あいりん地域の医師として尽力すること17年、地域医療対策に多大な成果をあげている」として吉川英治文化賞を受賞。日本公衆衛生会長表彰ほか、14件の表彰状、感謝状が贈られた。
 
※1 集落
 昭和33年ころ、公園整備が本格化していた大阪砲兵工廠(こうしょう)の跡地に、夜な夜な男たちが出没。男たちは組を作り、立入り禁止の一帯から、売れる金属類を掘り出した。
 

本田初代院長の事績

本田初代院長の事績
 
・中学時代は“始末書のレコードホルダー”と呼ばれ、ケンカの“校内マッチ”、 “対校マッチ”をはじめ、武勇談は数知れなかった。
・中学5年に進んだ時、担任の三刀先生に「お前は頭が悪いのではない。勉強せんからあかんのや。今からでも遅うない。」とハッパをかけられて発奮。徳島県立医専に合格して医師としての道を歩む。
・昭和24年大阪市立医学専門学校を卒業後、父親を継いで開業し、医師会での調査広報委員会委員としての仕事の中で社会医学に開眼。
・昭和34年8月地元鴫野の集落での医療活動を通して、集落の解散につなげた。
・昭和38年1月4日に乞われて大阪市西成区の通称「釜ケ崎」と呼ばれた地域の大阪府済生会今宮診療所長(大正2年設立。現在の大阪社会医療センターの前身)の四代目所長となり、釜ヶ崎に赴く。
・所長として赴任するに当たり、大阪市立大学医学部・大阪府済生会と本人の三者で、公衆衛生活動を含む調査研究の実施、医療活動は本人に一任し、人、物品、資材は提供する、重要な事項は三者の責任で話し合うことなどが確認された。
・それまで短期間で入れ替わっていった所長と違い、親の代から開業していた医院を閉じてまで腰を据えて低所得の労働者たちの医療に打ち込んだ。
・「ある時払いの催促なし」という借用方式の無料低額診療事業を実践して社会医療に打ち込み、良寛(りょうかん)先生と親しまれた。
・昭和36年、本田所長をモデルにして、映画「おへその大将」、「背と腹(芸術祭参加作品)」、テレビ「大阪野郎」等が描かれた。
・昭和39年、ある人生(※2)「良寛先生」がNHKで放送され、あいりん地域の厳しい現実と本田所長のほのぼのとした医師の人柄を描き出した。ある人生は昭和39年11月1日から6年半にわたって放送。第一回目の放送に本田所長が登場。NHKアーカイブズは、平成14年9月1日、平成20年8月16日(土)にも再放送された。
・大阪府済生会今宮診療所は、放送の6年後の昭和45年に発展的に解消し、同じ地区に大阪社会医療センター付属病院(許可病床数100床の病院、現在80床)として生まれ変わり、本田医師は昭和45年に大阪社会医療センターの初代院長に就任。
・その後、引き続き、”西成の赤ひげ”として俗称釜ヶ崎(あいりん地区)の労働者や地域の医療活動に献身。
・昭和60年7月1日、胃がんのため60歳で死去するまでの15年間、同病院長として活躍した。
・生前に「遺体は市大医学部に献体し、葬式はするな」と遺言していたが、東住吉区長居公園1の臨南寺会館で大阪社会医療センター葬として行われた。遠方にかかわらず、世話になった作業着、サンダルばき、ゴム長靴姿の労働者約80人があいりん地区からバスで集まり、「わしらの気持ちを本当にわかってくれた人だった」と合掌し、参列者計約千人が献花し、別れを惜しんだ。
 
※2 NHKヒューマンドキュメンタリー「ある人生」
 社会の様々な分野で一途に生きる人々を取り上げたヒューマンドキュメンタリー「ある人生」は、1964年(昭和39年)11月1日から6年半にわたって放送され、自分をなげうってまで他の人のために生きた人物を追った作品。
 
〔参考文献〕
・コトバンク
・八尾高校「百年誌」人物抄
・大阪府立八尾高等学校同窓会HP
・平成9年12月17日 産経新聞記事
・NHKアーカイブズ
・大阪社会医療センター創立25周年誌
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